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MHDグランドモルトテイスティング2011

去る1月20日、MHDグランドモルトテイスティング2011という、シングルモルトウイスキーの試飲会に招んで頂きました。
MHDとは、モエ・ヘネシー・ディアジオの略記で、英国の酒類商社ディアジオと、フランスのコングロマリットLVMHが合弁で設立した、日本市場に於ける輸入販売会社です。
私は、お酒があまり強くはないのですが、昔からラガバリン(今風に書きますと、ラガーヴリン)というシングルモルトウイスキーのファンで、このMHD社がラガバリンの輸入元であるために、十年来の友人が誘ってくれたのです。

試飲会は、青山迎賓館で行われ、入り口ではウエルカム・ドリンクとして、シャンパングラスに注がれたタリスカーソニックとグレンモランジー(これも、今風に書くとグレンモーレンジですね・笑)・ソーダが振る舞われました。
本会場手前のスペースでは、バイオリンとアコーディオンの独奏がイベントに花を添えておりましたが、う~ん、辛口で申し訳ないが演奏はイマイチ。なにより、ここはバグパイプにして頂きたかった!

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MHDのロバート・レムナント社長を囲んで、左が友人のH氏、右が私です。
ナイトイベントですが、ドレスコードはカジュアルとのことで、スコッチに敬意を表して、「私のハリスツイード」のスーツで参りました。


会場では、グレンモランジーやアードベッグなどのMHD所有のメジャーどころに加えて、知る人ぞ知る蒸留所のオールドビンテージも数多く出揃い、お目当てのゲストでまさに大盛況でした。
私は、タリスカーの30年ものと25年ものからスタートしました。また、もはや無くなってしまった蒸留所の年代ものも揃っており、ブローラの30年やブリーキンの28年を頂きました。
試飲したモルトウイスキーの中では、タリスカーの25年とブリーキンの28年が私の好みに合うようでした。
私のお目当てのラガバリンは、16年、カスクストレングスの12年、94年製のシェリー樽詰めと、定番品の出品でしたが、16年があれば私は満足で(笑)、後半は、こればかりを頂いておりました。
一度、「自分の愛する定番」が決まると、めったに変替えしないのが、良くも悪くも私の性癖で、色々と試飲した後で、「やっぱりコレだな~」ということになった訳です。

因みに会場には、各蒸留所の製造責任者がいらしており、グレンモランジー・アードベッグの製造責任者であるビル・ラムズデン博士にうかがったところによれば、「シングルモルトウイスキーに於いては、ビンテージはあまり重要ではない、あまり古くなるとアルコールと樽の香りと味ばかりでフラットになってしまう」「シングルモルトウイスキーの香りと味、そして品格は、仕込みの技術と丁寧さに拠るところが最も大きい」「日本の方には、ビンテージを編重する方が多いが、ワインからお酒を覚えた人たちの影響が大きいのでしょう」とのこと。
現在販売中の、定番商品に対するセールストークともとれますが、やはり、処変われば品も考え方も変わる、お酒が変われば考え方や味わい方、そして楽しみ方も変わるのですから、さもありなんと傾聴致しました。

珍しい、そして美味しいお酒をたんと頂きまして、とても幸せな夜でした。友人H氏に感謝です!
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私のハリスツイード。 -4-

私のハリスツイード、中縫いです。
実は、この中縫いは、去る9月の8日に行ったのですが、自宅のPCが壊れてしまったために、記事を作れなかったのです。ブログの更新が暫く滞ったのも、そのためだったのです(汗)。そして、この服、既に納品して頂いて着まくっております。

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ウエストコートとトラウザースを着用した写真です。私は、服の名称の表記の仕方には、あまり拘らない方なのですが、ツイードのこうした少々大胆な色柄の服には、なんとなく英国表式名称を用いたくなってしまいます(笑)。ウエストコートは、「いつもの」ダブルブレステッドです。

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上着を着て、セットアップ完了(笑)です。
ダークスーツである、「カシミア・カシミア」の方のスーツと違って、アウトドア散策にも着用するカントリーウェアの要素もありますので、袖丈はやや長め、肩もローブドにはしていません。ポケットは、脇が水平のフラップ、胸がウエルトです。私は、脇ポケットのフラップが斜めのスラントは、好きではないのです。この服で馬に乗る予定もありませんし。
着感は・・・、もはや今更書くまでもなく・・・、お見事です。

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背中も綺麗に合っています。ダークスーツに比べると、ウエストの絞りは緩めです。N氏は、背中を綺麗に合わせてウエストを絞っても、男らしい背中の表情を作ってくれるのが素晴らしいと思っています。
何度も書いておりますが、私の背中は、肩甲骨周囲の背筋が盛り上がっていて、合わせるのが面倒なのですが・・・。いつも、ご苦労様です(笑)。

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前回の記事で、ちょっとした趣向を凝らしたと申し上げたのが、コレです。
上着の仕様は、二つ釦一つ掛けですが、その上に同じ間隔で三つのボタンホールと釦がついており、全て閉まります。閉めると、詰襟というかスタンドカラーの様になるのです。
この仕様を考えた理由は二点、人生初の積極的に着るシングルブレステッドの上着でしたので、何か特別な趣向を凝らしたかったことが一点、もう一点は、冬の野外でもコートを着ないで子供の用に走り回れるように(笑)、ということなのです。三つ揃いにしてあるのも、セットアップのバランスもさることながら、コートを着ない寒さへの対応のためなのです。

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着用して座ったところです。
腕を曲げたところなどをご覧頂くと、中縫いの段階にもかかわらず、生地がとても柔らかくこなれているのがおわかりになると思います。
服好きの皆様の間では伝説的な存在である、かの公爵様の、ヘビーなツイードのスーツを着られた写真を拝見しますと、その、生地が服全体に柔らかくこなれているのは、ある程度服を着込んだ経験のある者なら、決して着込んでこなれただけではないとお気付きになる筈です。
今回は、そういった柔らかさを追求しまして、N氏と相談しながら、仕立て前の生地の「地のし」に大変時間をかけて工夫を凝らしました。
先日、この服を着てN氏のお店を訪問した際に、とてもヘビーなお客様から、「えっ、ハリスですか? 柔らかくて気持ち良さそうですね~。 触ってもいいですか?」と仰って頂きました。善哉善哉、であります(笑)。

私のハリスツイード。 -3-

先日、生地をカットしました、「私のハリスツイード」の仮縫いを行いました。
私自身の意思で着る、人生初めてと言ってもいいシングルブレステッドの上着なので、若干緊張しながらも、大いに楽しみにしておりました。
私の仕立て屋さん」N氏との入念な打ち合わせの結果、上着の仕様は、最もオーソドックスな二つ釦の上一つ掛けと致しました。
私自身の意見としては、生地の色柄が特長的なので、上着の仕様には奇を衒いたくなかったことがあり、また、N氏曰く、胸囲と胴囲の差が大きい私には、Vゾーンが狭過ぎず、オーソドックスな二つ釦の上一つ掛けが、上半身のシルエットを一番美しく仕立てられるのでは、ということでした。私に異存が無かったことは言うまでもありません。
ポケットは、まだ切ってありませんが、胸はウェルト・ポケット、脇は玉縁にフラット・フラップにする予定です。チェンジポケットは設けません。
そしてこのハリスツイード、ご覧のように三つ揃いのスーツなのです! 色柄から想像して、当然セパレーツ用のジャケットと想像していた方もおられるかと思いますが、私は、カジュアルやカントリー・ウェアには、日本ではジャケット仕様とされる少々大胆な色柄を、スーツにするのが好きなのです(笑)。

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背中から見た具合が、下の写真です。
N氏の仕立てる服は、上着の背中からウエスト、そして裾へのラインがとても自然で美しいのです。
肩から袖山は、ダークスーツの場合には、コンケーブでローブド・ショルダーにするのですが、この服は、全てナチュラルにして、袖山も盛り上げも潰しもしない予定です。

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下は、背中のアップの写真です。上襟が低く合っていないのは、後身頃との境目の確認用のもので、本番用のものでないからです。次の中縫いで、今回の仮縫いの具合によって芯材を選び、芯を作って確認となります。因みに、前身頃のラペルも同様に中縫いまでにハ刺しされます。
肩からウエストにかけて、とてもぴったりと自然にフィットしているのがおわかりになると思います。身体にピッタリとフィットしているように見えますが、これで、とても動きやすく楽なのです!
着手の身体にピッタリとした構築的にも見える外見で、柔らかく余裕があり動きやすいというのが、N氏の仕立てる服の最も大きな特長であり美点だと、私は思っています。

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正直に申し上げて、もう少しモサッとした野暮ったいシルエットになるかと思っていたのですが、私の想像を上回るカットにとても喜んでいます(笑)。仮縫いが済んだばかりだというのに、もう、中縫いが待ち遠しくてなりません。
そして、この服には、もう一つちょっと趣向を凝らしてあるのです。それはまた、次回の中縫いの報告にて・・・。

私のハリスツイード。 -2-

今年の一月に、このブログに書かせて頂きました「私のハリスツイード」が、いよいよ仕立てのために裁断されることになりました。勿論、裁断するのは、私の仕立て屋さんことN氏です。
ハリスツイードというと重く硬い生地であるイメージですが、"あの公爵さま"が晩年おめしになられた、ツイードでウエイトもある生地ながら、ツイードの質感はそのままに柔らかくしなやかな仕立て上がりを目指しまして、裁断・仕立ての前に、地のしをはじめとする生地の下準備に時間をかけました。

いよいよ裁断です、上着の前身頃のカットを撮影してみました。
まずは、型紙に沿って生地にチャコを入れます。

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型紙をご覧になって驚く方もいらっしゃると思いますが、今回、この生地で仕立てる上着はシングルブレステッドです。このブログで最初の記事に書かせて頂いたことですが(「シングルブレステッドのトラウマ。」参照)、私は、シングルの上着を着るのは高校以来、自分の意思で着るのは人生で初めてと言ってよいでしょう。ちなみに、N氏は一人一人のお客さんに対して全くオリジナルの型紙をおこします。店の基準となる型紙があり、それをお客さんにカスタマイズする、というやり方はしません。

前身頃の輪郭のチャコが入り終わると、中側のポケット位置やダーツなどのチャコが入ります。

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チャコが入り終わると、ついに生地に鋏が入ります。チャコの線に対してある程度の余裕を持って裁断します。切れ味のよい鋏で、刃に触れると生地が勝手に二つに分かれていくようです。右と左の前身頃を、生地を重ねていっぺんに裁断する仕立て屋さんもいますが、N氏は一枚ずつ丁寧に裁断していきます。

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片側の見頃の裁断が終わると、反対側の身頃になる生地に、軽くアイロンをあてていきます。最初に裁断した身頃も、勿論、裁断前にアイロンがあたっています。

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写真の端の方の生地を見ると、ハリスツイードにしては、とてもしなやかに柔らかくなっていることがおわかりになると思います。
アイロンをあて終わると、今度は裁断し終わった身頃と、これから裁断する身頃の柄を入念に合わせていきます。

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柄合わせのチェックを済ませると、反対側の身頃の裁断です。どんなに最新式の工場のオートメーションも敵わないくらいの、スムーズで迅速な行程です。それでいて、とても緻密なのは、このレベルまで来てはじめて職人技といえるのでしょうか(笑)。

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前身頃の裁断が終わると、すでに裁断が終わっている背中側の生地も含めて、もう一度柄合わせのチェックを行います。

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確認に、N氏自ら納得がいくと、生地を優しくまとめて、身頃の裁断完了です。

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私の服は、全てのパーツの全ての工程をN氏が一人で行います。そのため、私とN氏との間では服の納期を設けずに、どんな細かいことでもお互いに時間をかけて話し合い、作業も無理をして進めないことにしています。この、他の方から見れば、現代ではナンセンスとも思えるかもしれない労力と時間が、私にとってはかけがえのない、優しく上質な服を醸成してくれるのです。
裁断が終われば、次は仮縫い。今から楽しみです。

私のハリス・ツイード。 -1-

私は、子供の頃からハリス・ツイードが好きでした。
あの、ざっくりと厚手で、新しいうちは硬く、そして武骨で愛想の無い生地が、何年か着ているうちに少しずつ柔らかくなっていき、着心地良く変化していきます。それは、子供の頃に悪戯を叱られた、近所の気難しい頑固なお爺さんが、それが縁で日々顔を合わせているうちに、次第に打ち解けて、日々あいさつを交わしたり、家へお邪魔して彼の思い出を聞いたり私の将来を語ったりした、そんな子供時代と重なるものがあるからかもしれません。

ハリス・ツイードの服は、暴れん坊だった私が毎日着て出かけて、雨に濡れ、木々に引っ掛かり、転んで擦れても、決して裂けたり破けたりしませんでした。膝や肘が擦り切れて穴が空くと、母が小言を言いながら革のパッチをあててくれたものです。
私が育つ頃には、そうした服の修繕が子供たちに嫌がられだしたものでしたが、私は、着込んで傷だらけになり、見てくれは悪くなっても、とても着心地が良くなったその服が捨てられず、身体が大きくなって、きつくて着られなくなるまで着たものです。
ツイードの服は、どんな時代にも男性服の素材として根強い人気がありますが、それはこの服地が、とにかく実用的で、その上に、多くの男性のそうした少年時代を思い起こさせるからかもしれません。

けれども私は、青年時代から最近まで、ハリス・ツイードの服は着ませんでした。
それは、子供の頃に来たような色柄の生地がどこにも無くなってしまったからです。今でも、ハリス・ツイードと言えば、ダークグレイのヘリンボーンに代表されるような、重い、悪く言えば少し暗鬱な色柄が殆どです。
私が子供時代に着た生地は、大きなチェック柄で、よく見ると赤や紫、緑が入っていて、けれども、森の中に入ると決して目立たない、そんな色柄でした。
私が覚えている色柄は、子供の頃の不正確な記憶だったのでしょうか? それとも、年月を経て、私が記憶を美化してしまってしたのでしょうか?

自分の服を色々と工夫しながら誂え始めた青年時代に、私はジョージ五世や、のちのウィンザー公が、普段は端正で保守的な装いながら、狩猟の時には従者が驚くような大柄のチェックに派手な色のツイードの上着を着るというエピソードを読み、「あぁ、そうだよなぁ~。」と憧れながらも、王様や王子様でもない私には、どうにもならないことでした(笑)。

しかし、近年、ふとしたことでスコットランドのハリス・ツイードの織元さんの一つと知り合う機会があり、彼らの織った生地たちを見て驚きました。子供の頃の記憶の色柄がたくさんあるではないですか!
私の記憶は誤っていなかったという満足とともに、こうなったからには、自分だけのオリジナルの色柄のハリス・ツイードが欲しいという欲望がムクムクと膨れ上がってくるのを抑えることができなくなってしまいました。
ブラウンとブルーを基調とした大きなチェック柄で、1~2色の明るい色かビビッドな色でオーバーペーンを入れる。チェックのラインの太さや交わり方などは・・・、などと構想を重ね、完成したデザインを織元さんに見て頂き、織って貰えないかと交渉しました。メーター数の事や、注文後の事など課題もあったのですが、自前のデザインを造ったということ、遠く日本からの依頼であることを喜んで貰え、織って頂けることになりました。

こうして、約1年の期間をかけて、私だけのハリス・ツイードは織り上がったのです。

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生地の質感も私好みで、色柄も全くイメージ通りといってよいレベルに織り上がりました。
この生地を仕立てて、子供の頃のように野山を闊歩する日が楽しみです。アクティブに着まくって、生地が擦り切れたら、もちろん革のパッチをあてます。この齢から着おろすのですから、もう、死ぬまで着ることが出来るでしょう。織元さんも、仕立て上がりを楽しみにしているとのことで、仕立て上がったら、織元さんに送る写真を、何処かの森の中で撮影でも致しましょうか(笑)。
この生地を服に仕立てて頂くのは、勿論、「私の仕立て屋さん」Nさんです。


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