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私の仕立て屋さん。

私の仕立て屋さんは、東京の都心よりやや西寄りのSという町にお店を構えている、N氏という人です。一階が工房で、二階が応接兼フィッティングルームとなっている二階建てのお店で、毎日、黙々と服を仕立てています。彼の人柄のような、暖かく、素朴な感じのお店で、黙々と服を仕立てています。

仕立て服というのは、手作りで作られるのです。洋品店やデパートで売っているのと形は同じスーツでも、そのお客そのお客でそれぞれ服の中の芯や縫い方が違います。全く同じ生地を使っても、お客の体型や服の形によって、芯の作り方や仕立て方が違うのです。

いつもいつも、毎日毎日、黙々と生地を裁断したり、仕付けをしたり、芯を作ったり、その芯を据えたり、仮縫いを組んだり、仕上げをしていたり、そんなN氏を見ていると、誂え服という言葉の意味が解って来るような気がします。誂え服は、少なくともN氏の仕立てる誂え服は、決して着る人を飛び越して何かを主張したりしません。けれども、着れば着るほどに着る人を素敵に見せて、気持ちを晴れやかにしてくれるのです。丸一日着続けていても全く着疲れしなかったり、特に何も意識せずにありきたりに着ていても「Midnightblueさん、スーツ似合うよね。」、と言って貰える服で、その構えないさりげなさや、決して突出しない細部の妥協の無さや美しさが、つまりは技術と顧客への思い入れの結晶なのでしょう。

その人が着るべき服というのはこういうもの、という服を仕立てたいと常々口にしているN氏が、私が着ることを思い浮かべながら私のためだけに仕立ててくれた服を着て、私は日々何処かを闊歩して廻り、そしてその間もN氏は黙々と誰かの服を仕立てているのです。
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