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ダブルブレステッドの三つ揃い。

現在では、三つ揃い(スリーピース)のスーツと言えば、ほぼ例外無く上着はシングルブレステッドです。人によっては、ダブルブレステッドの上着には、ベスト(ウエストコート)を合わせてはいけない、と言う方もいらっしゃいますが、あくまでも個人的好悪の見解で、スーツの装い方にその様なルールの来歴が有る訳ではありません。おそらく、ポール・キアーズ著の「A Gentleman's Wardrobe」の日本語訳が、「ダブルの上着には決してベストを着こんではいけない・・・・・」という表現になっている影響が大きいと思われますが、英語の原文は、「should not be worn・・・・・」となっており、must notのように絶対的な強い否定ではありません。日本語にすると同じ「~すべき」または「~すべきでない」となりますが、微妙にニュアンスが違い、特に、英国英語の場合、shouldは世間一般の慣習とか常識や多数性、妥当性を基盤にした「~すべき」「~すべきでない」であって、mustが真理、真実、事実などの絶対的なものを基盤とした「~すべき」「~すべきでない」とは区別が必要でしょう。「明確な目的や美意識、自己主張が無いなら、しない方がいいね(無難だよ)」程度と認識しておくのが正しいでしょう。因みに、昨今のIT関連の技術的ドキュメントでは、should notは、「全否定ではないものの、十分な理解乃至は調査検討がないのであればすべきではない」と解されます。

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さて、私は、ダブルブレステッドのスーツにも、ベストを合わせる装い方が大好きです。三つ揃いのスーツだと、座って上着の釦をはずした時の姿が美しく、ダブルブレステッドの上着だと、その美しさがシングルブレステッドの上着よりも一層際立つと思うのです。


1930年代の着こなしや、往年のハリウッドスタイルがお好みの方は、ダブルブレステッドの上着にシングルブレステッドのベストを合わせるのに憧れるかもしれませんね。ゴッドファーザーパート1での、マーロン・ブランド演じるビト・コルレオーネや、ドンになってからのアル・パチーノの、このスタイルのダークスーツ姿はとても素敵でした。

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私の好みは、ダブルブレステッドのベストです。イブニングテールコート(燕尾服)やモーニングコートに合わせられることが多いデザインのアレンジであるこのベストは、シングルブレステッドのベストに比べて、古典的な感じでより味わい深く感じられますし、ポケットウォッチの鎖を通す為の縦の釦穴もバランスよく配置できるからです。

ダブルブレステッドの上着にダブルブレステッドのベストという組み合わせは、元々はフロックコートの組み合わせで、フロックコートを直系の先祖に持つダブルブレステッドの上着にはとても相性がよく、座った姿をとても端整に見せてくれると思います。

この、ダブルブレステッドの三つ揃いを、上着の釦をかけるとベストが全く見えなくなり、着席する時に釦をはずして前身頃が左右に寛ぐとベストが顕れて、はじめて三つ揃いのスーツとわかる仕立て方をして、装いを楽しんでいます。
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××の大靴。

先日、久々に私の靴を仕立ててくれた英国の靴屋さんと色々積もる話をしました。その話の中のことですが、彼らが最近の日本の顧客に対して疑問に思うことは、なぜ靴を大きめに作りたがるのか?ということだそうです。これには、私も全く同感で、特にスーツを着る若人達が、なぜ靴ばかり目立つような、デッカいトンガった靴を履くのか疑問に思っています。

私が、その靴屋さんに説明したのは、考察するに以前のお国の既成靴の作り方に原因が有るのでは?ということでした。ドレスシューズは、トゥが細長く見える方が優美に見えます。ところが、大体の日本人は、アングロサクソンの人間に比べて足が小さいので、英国の既成靴を履くと子供の靴のようになってしまいます。以前の英国の既成靴の多くは、甲から前の部分で長さの調整をしていました。例えば、7サイズのバランスで甲から前だけを短くして6サイズにしてあれば、フロントが寸詰まりでカッコの悪い靴になってしまうのは目に見えています。

そこで昨今の既成靴ですが、この従来既成靴の欠点に気付いた日本のバイヤーさん達などが取り入れたのが、ロングノーズという手法です。木型を調整して捨て寸(つま先に余る空間)を大きく取り、レースアップの部分を短くすることで、バランスのよいシルエットを得られるようにした訳です。更に、販売者によっては、従来よりもハーフからワンサイズ大きい靴を顧客に勧めるよう指導されていたりします。
靴だけを見れば、既成靴は確かに以前のものより綺麗なシルエットになりました。あくまで、靴だけ見れば。

しかし、これを回転のよい商売としてモード化しようとする思惑のために、シルエットは徐々に極端になっていき、今では妙にとんがった大き過ぎる靴も珍しくありません。

これを、一般的日本人、つまり、欧米人に比して脚が短く背が低い人間が履くとどうなってしまうでしょうか?加えて昨今流行の、細身短丈のシングルのスーツを着用して、トラウザースの裾を短めにするなんぞしてしまったら??そう、靴が歩っているように見えてしまいますよね。それがどうしていけないの?とおっしゃる方もいらっしゃることでしょう。女性には余計わからないことかもしれませんね。

なぜかと言えば、靴のシルエットの大前提として、バランスさえとれていれば「靴は小さい方がエレガント。」なのです。ドレスシューズというものが誕生して以来、伝統的、美意識的にそうなのです。疑問に思う方達には、「日の名残り」という小説か映画をご覧になって頂きたいですね。主人公の執事が仕える、ダーリントン卿の邸宅で開かれた国際会議に来英したフランス代表は、小さ過ぎる靴を履いて来てしまって、痛くて歩けなくなってしまい、主人公に助けを求めます。大きな靴を履くということは、そのくらい恥ずかしいことだったのです。

欧州の上流階級において、大きな靴が忌避される理由は、靴を小さく作れるのは革靴だけで、昔は下層の人間は木靴を履いていたからだとも言われています。木靴では、脚に合わせた大きさよりも、かなり大きなものになってしまいますから、その違いを明確にしたかったのでしょう。

勿論、その国なりの状況やら気候やらが有りますし、個人の好みというものも有りますから、それに応じた装いや個人の好みを否定するつもりはありません。しかし、和服をへんちくりんな抜き衣文に着付けた外人さんを見て、私達はどう思うでしょうか?それは、状況やら気候以前の問題であると思うのですが如何でしょう?私には、デッカイ靴は、明らかにへんちくりんな和服の着付けに属する類の話だと思えてしまいます。

男物のドレスシューズは高価です。それだけに長く履ける優美で履き心地の良い本物に対価を支払って頂きたいと思います。素晴らしい革で、足に合った小柄で優美な靴を作ってくれる靴屋さんは、英国にも、そして我が日本にもちゃんと存在します。

そこら辺のところを、勘違いしたクライアントさんには優しく 諭してあげて欲しいと申し上げると、件の英国の靴屋さん、「なかなか興味深い話だ。」と熱心にメモっておられました(笑)。

オックスブリッジ。

英国を代表する二大学、オックスフォードとケンブリッジ。 オックスブリッジなどと略称されますが、英国で最も権威有る大学であり、激しいライバル関係であることでも知られていますね。

歴史としては、オックスフォードがやや古いのですが、ケンブリッジは現英国女王エリザベス二世の夫君、エジンバラ公フィリップ殿下が、ご出身校という事で総長を務めておられ、チャールズ皇太子もケンブリッジ卒で、現在の英国王室、政界関係はややケンブリッジが優勢というところでしょうか。どちらも世界的に有名な大学ですが、「ケンブリッジの名を冠した物品て無いよなぁ~」と、ふと思った訳なのです。それに比べてオックスフォードの名を関した物品は、男性が身に着けるものにはたくさんありますね。

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まずは、なんと言っても、写真のオックスフォード・シューズでしょう。男性がスーツを着用する時に履く革靴の中で最もドレッシーな靴で、洋装をする男性にとっては世界標準とも言えるド定番でしょう。靴紐を通す鳩目の部分が、甲より前の部分に潜り込んでいる「内羽根式」と呼ばれる構造で、白い矢印が指す甲の切り替え線がヒールの手前で靴底に向かって落ち込んでいるデザインをオックスフォード・カット(タイプ)と言うのです。他にも、ボタンダウンのシャツ生地として知られるオックスフォードクロス、幅広ズボンのオックス フォード・バグズ等々いろいろとありますね。

これらは全て昔のオックスフォードの学生が考案したもので、名を冠しているだけではありません。そう考えると、オックスフォードの方が感覚的と言いますか、 「ハジけてるのかなぁ~?」(笑)と思ってしまいます。

シングルブレステッドのブレザーの出自となった、ヘンリーロイヤルレガッタの真紅のジャケットは、ケンブリッジのセントジョンズ・カレッジのカレッジカラーに由来しています。ボートの漕ぎ手達が、カレッジカラーの真紅のジャケットを着ていて、対岸から見るとまるで燃え上がる炎のようだったので、人々が「オオ、ブレイザー(炎)」と喝采したことからブレザーと呼ばれるようになりましたが、何故かケンブリッジとは名付けられませんでした(因みに、ダブルブレステッドのブレザーは、軍艦ブレイザー号の謁見式の海軍服に由来していて、単にシングルブレステッド、ダブルブレステッドというディテールの違いだけではなく、出自そのものが全く違います)。

英国で六割の人が実在を信じているという、フランスの画家ヴェルネの妹を祖母に持つ、英国一著名な架空の人物(笑)であるシャーロック・ホームズ氏も設定はオックスフォード出身でしたね。ホームズ氏の感覚的で芸術家肌の性格が、オックスフォードを代表するとまでは言えないと思いますが(笑)、果たしてオックスフォード=前衛的で感覚的、ケンブリッジ=保守的で実質的という図式が成り立つのでしょうか?

ボタンホール。

ボタンホールと言えば、ボタンを留める側の穴のことを指すと思っている方が多いと思いますが、仕立て屋さんでもない限りは、本来は胸に付ける花そのもの、すなわちボタンホール・フラワーのことを指して言います。チャールズ皇太子などが時折り見せる、社章や議員バッジを付けるところに挿す花のことです。

カーネーションや薔薇、蘭などのうちで比較的小柄な花を挿すことが多いのですが、個人の好みで、装いとのバランスが取れていれば何をつけても構いません。私は、自分で栽培したクリムゾン・レッドの薔薇を挿すのが好きです。バロン・ジロー・ド・ランというその薔薇は、比較的新しいオールド・ローズ、ハイブリッド・パーペチュアルローズに分類される薔薇で、やや小振りの中輪カップ咲きで、クリムゾン・レッドの花弁の端が白で縁取りされているという特長のある薔薇です。

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パーペチュアルというのは四季咲きのことですが、日本では、気候の合った時に僅かに返り咲きをする程度で、殆ど一期咲きといってもいい咲き方をします。半つる性で、五月の初旬には鈴なりのたくさんの花をつけ、とても甘く香ります。

この、バロン・ジロー・ド・ランが、ミッドナイト・ブルーや濃紺、チャコール・グレイのスーツにはとてもよく合うのです。朝に、ほころびはじめた蕾のついた茎をよく水揚げしてボタンホールにしていると、昼には自然とほころびて夕方までもちます。

薔薇の香りが、忙しい中でも私を満ち足りたリラックスした気分にさせてくれます。もうじき、この薔薇が咲く季節がやってくるかと思うと、楽しみでなりません。

蛇足ですが、夜、女性と会う折には外して行った方が無難ですね。パートナーのセクシーな香水の香りとバッティングしてしまうかもしれませんから。反対に、一人もしくは、同性とバーなどで一杯飲る時にはお勧めです。特に、モルトの香りとこの薔薇の香りは、とても相性がいいのです。

イタリアの伊達男。

私と親しい人達は、私が憧れたり理想とする洒落者は、昔の(笑)英語圏の方が多く、ラテン系の国の方にはいないのだと思っています。私は、所謂バブル期のイタリアン・デザイナーのブームや、近年のナポリ・スタイルに代表されるイタリアン・クラシックのブームにもやや批判的(笑)でしたから、さもありなん!とは思いますが、どっこいイタリア人にもグッとくる洒落者がいらっしゃいます。

それがこの方!ご存知の方、いらっしゃいますか!?

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サッカーのイタリア代表監督のマルチェロ・リッピ氏です。私が氏を初めて見たのは、今から15年前、アメリカ・ワールドカップの年でした。私は、1980年代中盤から、イタリアのサッカー・チーム、ユベントスの熱狂的なファンですが、このアメリカ・ワールドカップの年に、リッピ氏は当時低迷していたユベントスの監督に就任したのでした。そして、就任したその年にユベントスを9年ぶりのリーグ優勝に導いたのです。以来、監督として輝かしい経歴を重ね、2004年にイタリア代表の監督に就任すると、2006年のドイツ・ワールドカップでは、イタリアを24年ぶりの優勝に導きました。クラブチームの頂点であるUEFAチャンピオンズリーグとトヨタ・インターコンチネンタル・カップと、ナショナルチームの頂点であるワールドカップ優勝の両方のキャリアを持つ監督は、このリッピ氏だけです。

試合のピッチには、ご覧のスーツ姿やジャケット姿であらわれ、その素晴らしい着こなしを見せてくれますが、チーム・ジャージなどのスポーツウェア姿も実に素敵なのです。葉巻を好み、ドイツ・ワールドカップの優勝では、葉巻を片手にカップにキスするシーンが世界に流れましたが、私は氏が、世界で最も葉巻の似合う男の一人であると思います。

私好みのイタリア人の洒落者は、1994年に氏を知るまでは、マルチェロ・マストロヤンニでしたが、それ以降はイタリア人といえば断然リッピ氏です。今でもマストロヤンニ氏を素敵だとは思いますが、男の洒落者はすべからくスポーツマンでなくてはならない、という私独自の観点から・・・(笑)、というだけではなく、やはり今はリッピ氏ですね。素敵な方だと思われませんか!?

2008年に、サッカーのイタリア代表チームの監督に再任しましたから、皆さんもイタリア代表の試合をご覧になる時は、イケメン選手ばかりでなく、マルチェロ・リッピ氏の伊達男ぶりにも是非ご注目なさって下さい。
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