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老いて益々・・・。

数日前の雨の日のことです。
仕事の移動で電車に乗ると、一人の老齢の紳士が入っていらっしゃったのですが、彼が一歩車内に入ってらした時から、私の目をひく何かがありました。
軽い足取り、まっすぐ伸びた背中、穏やかな表情。
そして、空席がたくさんあるにもかかわらず、立っていらっしゃる。その立ち姿も自然です。
お年寄りにありがちな、首周りとか手の周囲など、身体の一部の微妙な震えなど微塵もありません。身体の周りに「老醜」の空気が全く無いのです。
頭髪はグレー混じりの白で、やや長いのですが、後頭部はかなり薄く、しかし、きれいに整髪されています。
メタルボタンのシングルのブレザー、色はややダークなネイビー。ボタンは金色でなく銀に渋が入っているもの。
シャツはブルーと白のロンドンストライプに、ネクタイはレジメンタル。
黒に近い濃いグレーのトラウザースに、足元は・・・、黒のスゥエードとカーフのコンビのサドルシューズ!
「この方の雨仕様の装いなのだ」と、ピンと来ました。
重い色のボトムで前進が暗ぼったくならないように、ブレザースタイルの上半身の華やかさでバランスを取っていらっしゃるのでしょうか。
傘を見ると、決して高価ではありませんが、長さのある、所謂使い捨てのビニール傘や、数百円の雨の日即買いの傘とは違う、キチンとしたものです。
それにしても、日本人の老齢の男性で、ブレザースタイルがこれほど自然で様になっているのを巷で見るのは久方ぶりのことでした。
私がずっと見つめ続けていたせいか、この方と眼が合ってしまい、私が笑顔でお辞儀をすると、微笑みながら会釈を返して下さいました。あぁ、その微笑みのなんと魅力的で素敵なことか。偉ぶりや虚勢が微塵も見えず、かといって卑屈でもなく、そう、若き父親が幼少の息子の歩みを見守るような・・・。
電車がA駅に着くと、かの紳士が降りられる素振りを示されたので、私が「失礼致します」と今度は声を出してお辞儀をすると、彼も「ご丁寧にありがとうございます、お先に失礼します」とお辞儀を返して下さり、下車されて行かれました。
私が、またしても眼を見張ったのは、改札への「階段」を下りて行くかの紳士の足取りです。なんという軽やかなステップ! 恐らく、体力の維持に勉めて、相当な節制をなさっているのでしょう。
こりゃ参った、と思うと同時に、とても素敵な出来事であったと嬉しくなってしまいました。

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私は、WHOの憲章を信奉しています。「健全な精神は、健全な肉体に宿る」という誰もが一度は聞いたことがあるであろう、あの一節をです。
私達日本人は、よく精神論をぶちますが、私は、このWHOの憲章通り、人間はまず肉体だと思っています。肉体が不健康な人間の精神が健全な訳など無いと思っています。
なぜなら、人間は肉体が衰えたり病んだりすると、他人に理不尽な要求をしたり、自分本位にしかものを考えられなくなりがちですし、肝心な時にきちんとした発言や行動ができなくなり、裏でこそこそと埋め合わそうとしたりして、それらを自分の不健康や加齢のための当然の権利だと、甘えた思い込みで誤魔化しをするようになるからです。
私は、「思いやり」とか「優しさ」というものは、少なくとも自分のすべき事を他人に押し付けたりせず、黙々とこなせるくらいの体力は持っていなければ体現できないものであり、また自然に身に付くような甘いものではないと思っています。

かの紳士も、あの年齢にして、あの身のこなしあの体型は、前述のように相当の節制と努力をなさっているのでしょう。若いうちは、神様が与えてくれたものがものを言いますが、老いてくると、自分に対して厳しく努力をする者としない者の差は歴然です。そして、努力しない者や克己心の無い者は、「私も、そろそろ齢だから」あたりからはじまって、「この世との別れが近い」だの、「人生の総仕上げが云々・・・」などと、世の中や歳若い者達に甘えるための様々な言い訳を繰り返し、その老醜を深めるのです。私は、人間は一生涯精進し続け、一生涯進歩するものだと思っておりますし、また、その気概をこそ愛します。

老いて益々壮ん! 男子たるものかくありたいものではありませんか!!!
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