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秋風恋し・・・。

夜には、秋の虫の音も聴こえるようになり、少しばかり涼しくもなりましたが、日中の暑さはまだまだ衰えをみせません。
ボイルやリネンのシャツに、シャリ感のある薄手のサマーウールのスーツや生成りのリネンのスーツ、トップにはパナマハットを頂く装いも楽しいのですが、こう暑いと、上着を着て歩いても汗をかかない涼しい秋風と、秋冬の装いが恋しくなりますね(笑)。
秋冬の装いの中でも、私の頭に真っ先に浮かぶのが、フランネルのスーツと、ホワイトフランネルのトラウザースにブレザーというスタイルです。

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吾が愛する定番のホワイトフランネルのブレザースタイルは、ネイビーのバラシアかカシミアのダブルにメタルボタン。ドレスシャツは、ストライプのポプリンか、プレーンのオックスフォード。クラシック・レジメンタルか我が家の紋章のタイに、靴はブラック&ホワイトのコンビネーション・フル・ブローグというもの。これに、グレーの中折れ帽を被ります。コンビの靴は、ブラウンとホワイトのものを履かれる方が多いのですが、私は、やや堅めでも、端正で制服的な装いが好きなので、このような組み合わせになりがちです。因みに、コンビの靴は基本的に昼の装いのためのものですが、黒と白のコンビは夜の着用が慣習的に認められています。

フランネルのスーツは、濃紺に白のチョークストライプ。ドレスシャツは、ポプリンのスプレッドカラーのダブルカフス。タイは、シルバーグレーのジャカードペイズリーかハウンドトゥース。靴は、黒のプレーンかキャップのオックスフォード。帽子は、黒のホンブルグか濃紺の中折れが定番です。柔らかな感じのフランネルをインナーでひき締めるイメージの装いが好きなのですが、今年は、ブレザー・スタイルの際に履く、ブラック&ホワイトのコンビネーション・シューズをこれに合わせてみたいと思っています。

などと、澄んだ空気に色付いた樹木の映える秋に、アレコレ思いを馳せてはみるものの、九月も残暑が厳しいとのこと。フランネルの上着を快適に羽織って出掛けるのはいつのことになるのでしょうか?
そろそろ、暑さには懲り懲りですね(笑)。
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残暑のお供。

暦の上では立秋を過ぎましたが、現代の日本では、それから十日間くらいが、最も日差しが強く暑い日々となるようです。
そんな時期に、いつも外出のお供をしてくれるのが、パナマハットです。
強い直射日光から頭を守り、顔に涼しげな影を作ってくれます。とても軽いので、帽子を被っているという圧迫感もありませんし、ツバの空力的効果(?笑)で耳や首筋に風が流れ、意外と涼しいのです。それに、植物の繊維でしなやかに織り上がった、オフホワイトのパナマハットは、傍で見ていてもとても涼しげです。スーツやジャケットスタイルにも抜群の相性ですし、私は、サマーウールや麻などの生成りのトラウザースに合わせるのが好きです。

今年は、数年振りにパナマハットを新調しましたが、クラウンの形を、これまで被って来たソフト帽のタイプではなく、オプティモタイプにしました。オプティモタイプの形状は、クラウンに凹みが無く、その中央に前から後ろにかけて一本の筋が凸出する、独特のものです。実は、この筋に沿って二つに畳み、横から丸め、携帯用に小さくできる折り畳み帽子なのです。
パナマハットとしては、植民地スタイルなどと言われ、ソフト帽タイプよりも古いスタイルなのだそうですが、何故か、元祖の英国では被っている方をあまり見かけません。チャールズ皇太子も、ソフト帽タイプをよく被っていらっしゃいますね。欧州ですと、フランスとイタリアで、被っている方をよく見かけます。日本では、「筋入り」とか「紳士」などの異名があり、私達のお爺ちゃん達が和服などに合わせていましたね。

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日本では、パナマのオプティモタイプと、カンカン帽と呼ばれるボーターハットを、和服に合わせる習慣がありますが、私自身はあまり好きではありません。というのも、放蕩の過ぎた馬鹿旦那か、借金取りのような感じの人ばかりで、品良くまとめた年配の方は、病み上がりの散歩みたいになってしまい、あまり、よいイメージが無いからです。
堅苦しいことを申し上げるつもりはありませんが、私はやはり、和には和、洋には洋の組み合わせが好きで、折衷はあまり好きではありません。

生成りのトラウザースに、ボウタイなどを少しラフに結んだジャケットスタイルに、パナマをやや目深に被って出掛けるのが、私がパナマハットを被って出かける気に入りの装いです。日光を防ぐためと、風を流すために、ツバは冬の帽子よりもやや広いものを選びます。
今年の残暑も、パナマハットを供に、傍目涼しく(笑)闊歩してまわります!

男子の特権。

友人の買い物に付き合って、久々に紳士服飾のお店を何店か見て回りました。
その折りに、とても驚いたのは、お店の中にいる女性のお客さんの数です。特に、ネクタイの売り場には、婦人服売り場に来てしまったのかと思うくらいに、女性が溢れていました。
これは、日本独特の風潮なのでしょうか、それとも、アジアの特長と言えるのでしょうか? いずれにしろ、私には驚くべき光景でした。
欧州などでは、アングロサクソンにしろラテン系にしろ、もっとも女性客が少ないのが、ネクタイとドレスシャツのお店や売り場です。
中でも、ネクタイの選択は、「男子の特権」ともいえる部分で、これに口を挟む女性はまずおりません。下手に口を出すと、関係が決裂するほどの揉め事になってしまう場合も多々あるのです(笑)。冗談ではないのですよ。

そもそも、男性の装いというものは、それがネクタイを締めるものである場合は特にその要素が大きいのですが、生まれた環境や育ち方、現在までの人生経験における趣味嗜好、価値観などが凝縮された、まさに人生の縮図と言っても過言ではないものであり、或る意味でネクタイはその象徴的存在です。
勿論、それらを理解し、相手の男性が着用するスーツやシャツなどを知り尽くした上で、的確な選択をする女性も少数ではあるが存在はしますが、たいていは派手過ぎる、その女性ご本人がその色柄の服をお召しになれば素敵だが、という選択をするものです。そしてまた、女性に選んで貰った似あわないネクタイを、喜んで締めている男性のなんと多いことでしょうか。
そう言えば、クールビズとかいう、ノーネクタイのしまらない装いを提唱したのも、何やら出自の怪しい女性議員でしたね(笑)。かくの如く、一般に女性が男性のネクタイ周辺のことをとやかく干渉すると、ロクなことにならないのです。

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私自身の率直な意見を述べることをお許し頂ければ、そういった部分に軽々しく足を踏み入れる、また踏み入れさせる人間は、女性・男性を問わず、あまり好きではありません。
まぁ、欧州の男性は装いに関しては、自らのスタイルが確立している方が多く、逆に日本人は、これが最も弱い部分であるために、この違いは当然と言えば当然なのですが・・・。

アメリカに於いては、欧州と比べて、女性がパートナーのネクタイに干渉する事は多いようです。アメリカの世界的に著名な紳士服飾デザイナーにして評論家のアラン・フラッサーは、その著書「Clothes and The Man」の冒頭に、こう書いています。
「To women in my life; Marilise, Janet, Rita, Skye, and Piper, none of whom I'd send to buy me a tie. (吾が愛する女性達、マリリーズ、ジャネット、リタ、スカイ、パイパーへ、私は誰にもタイを貰いたくない。)」
とでも訳しましょうか。最後の部分は、「タイを貰いたくない」よりも、「自分のタイは自分で選ぶものだ」とした方が、より的確な日本語訳でしょうね。
紳士服の専門家として高名な彼でさえ、こう書かれるくらいですから、ネクタイへの女性の干渉率は、欧州に比してかなり高いと思われます。

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しかし、日本人のこの状況が問題なのは、「愛する女性達」からの贈りものですらなく、どうやら、水商売の女性からの営業とも言える季節のご挨拶や、手軽なアバンチュールの相手の感覚が基準となっているらしいところにあります。着用しているスーツやシャツからは考えられないケバケバしいタイが目に飛び込んできた場合は、たいていこのパターンか、その延長線上ですね(笑)。酒場の女性が営利目的でくれたものなどは、とこかにおっぽってしまって忘れているか、若い部下に「もし、よかったら使ってくれよ。」とあげてしまうくらいの気概を持ちたいものです。

人からどう見えようとも、貴方の装いは、貴方の価値観でまとめてこそ、貴方のスタイルたり得るのです。揺らがずブレずに進んで行って頂きたいと願います。その上で、愛すべきパートナーがドレスアップした時には、彼女がより素敵になるような装いを心がけたいものです。
そして、女性の方々には、もしも貴女が、愛すべきパートナーのタイを選ばざるを得なくなった折りには、貴女が華やかな装いをした時に、その貴女をより輝かせるナイトにふさわしいものを選ぶ心がけを持って頂くことを、切に願ってやみません。

え? 私自身ですか? 私は、女性からネクタイを頂いたことはあります。ただ、これまで一度も締めたことはありません。状況が許せば、キチンとお話をして受け取りませんが、角が立ちそうな(たいていはそうですね・笑)場合は、受け取るだけは受け取ります。
今のパートナーですか? 彼女は、一度も私にネクタイをくれようとしたことはありませんね。だから、私は彼女と一緒にいるのかもしれませんね(笑)。
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